健診結果の見方
判定区分について
当クリニックでお受けになられた健診結果は、以下のようにAからEの5段階で判定されています(人間ドック学会の判定分類に準じています)。
判定の意味を理解し、指示に従いましょう。
判定区分 | 意味 | ||
---|---|---|---|
A | 異常なし | 今回の検査では、異常は認められませんでした。 | 安心ゾーン |
B | 略正常 (軽度異常) |
検査の結果、軽度の異常が見られましたが、特に問題となるものではありません。 | |
C | 要経過観察、要生活改善 | 病気へと進行する可能性があるので、生活習慣の改善をしながら、次回の健診で経過を見てみましょう。所見によっては日常生活で改善する可能性もあります。 | 要注意ゾーン |
D | 要精密検査・治療 | 精密検査や治療が必要な段階でした。早めに医療機関を受診してください。 | 医療機関へ 行くゾーン |
E | 治療中・医療機関で 経過観察中 |
引き続き治療を継続してください。 | 治療中 |
結果を判断するにあたって
- 「異常なし」イコール「健康」ではありません。自覚症状がある、または続いている場合は健診結果をお持ちの上、医療機関を受診して相談しましょう。
-
「所見あり」イコール「病気」ではありません。
病気の診断はさらに詳しい検査が必要です。
判定に沿って医療機関を受診し、検査や治療方針について医師に相談しましょう。 -
治療中の場合は主治医の判断が優先です。
疾病の経過や総合的な状態は加味できませんので、健診結果をお持ちの上、主治医に相談しましょう。 - ご自身のデータの推移が大切です。毎年のデータの推移を見ることで、ご自身の体質やウィークポイントが把握できます。日々の健康管理につなげましょう。
主な検査結果の説明
項目名称 | 項目内容 | 異常値で疑われる病気は? | |
---|---|---|---|
身体測定 |
BMI | 身長と体重から算出される肥満度を表す指標です。日本では25以上を肥満、18.5未満を低体重としています。 | 肥満、 メタボリックシンドローム |
腹囲 | 腹囲はおへその高さでの腹部周囲を計測し、内臓脂肪の蓄積度を判断します。 | ||
眼の検査 |
視力 | 機械による視力検査です。裸眼視力、または眼鏡・コンタクトレンズ使用の矯正視力を測定します。 | 近視、乱視など |
眼圧 | 眼球内圧の異常の有無を調べます。眼圧が高値を示す疾患に緑内障があります。低値の場合は、網膜剥離や外傷があることが疑われます。 | 緑内障、高眼圧症、網膜剥離など | |
眼底 | 黒目の奥にある網膜の血管を調べます。脳の血管と非常によく似た変化を示し、体の中で唯一、直接血管が見えるところです。 | 黄斑変性、動脈硬化、糖尿病網膜症など | |
耳の検査 |
聴力 | 聴力低下の有無を調べます。低周波(1000Hz)と高周波(4000Hz)の両方が聞こえるか検査をします。 | 老人性難聴、中耳炎、先天性難聴、騒音性難聴など |
血液一般の検査 |
白血球 | 体内に侵入したウィルスや細菌などの病原体を攻撃する細胞で、炎症が起こると増加します。骨髄の働きが低下している時は、減少します。 | 細菌感染、外傷、がん、白血病など |
赤血球 /ヘモグロビン/ヘマトクリット/ MCV/MCH/ MCHC |
赤血球は血液の成分の1つで、そのなかに含まれるヘモグロビンは、血液を通して、酸素を肺から全身の組織に運んでいます。 ヘモグロビンの数値が低くなると、貧血という状態になります。 貧血にはさまざまな原因がありますが、これらの検査項目で貧血の種類を推定することができます。 |
貧血、多血症など | |
血小板数 | 血小板は出血を止めるための重要な働きをします。この値が減少すると出血を起こしやすくなり、増加すると血液の粘稠が増します。 | 血小板減少性紫斑症、再生不良性貧血、がん、白血病など | |
血液像 (好中球・好酸球・好塩基球・単球・リンパ球) |
体をウィルスや細菌から守る白血球を5つに分類し、その比を調べる検査です。その割合の違いによって、異常の診断をおこないます。 | ||
異常血液像 (異型リンパ球・骨髄芽球・前骨髄球・骨髄球・後骨髄球・赤芽球) |
健常な方の血液では見られないような白血球が見られた場合に報告されます。 | ||
血清鉄 | 血清中に含まれる鉄分を測定し、鉄欠乏による貧血をチェックします。 | 鉄欠乏性貧血など | |
糖代謝の検査 |
血糖 | 血液中や尿中の糖の量を調べ、糖尿病の診断を行います。測定値は直前の飲食の影響を受けてしまうため、注意が必要です。 | 糖尿病など |
尿糖 | |||
HbA1c(NGSP) | 過去1~2ヵ月の血糖レベルを反映しています。血糖、尿糖と違い、直前の食事の影響を受けません。 | ||
腎機能・痛風の検査 |
尿素窒素 | 腎臓の排泄機能を調べていますが、尿素は蛋白質が分解されて作られるため、蛋白の摂取量や分解量(異化代謝といいます)に左右されます。 | 腎不全、慢性腎臓病(CKD)など |
クレアチニン | 腎臓の排泄機能を調べていますが、クレアチニンは筋肉から産生されるため、筋肉量によって値は若干左右されます。 | ||
eGFR | クレアチニンの値に年齢、性別を加味し、算出します。低値は腎機能が弱ってきているサインです。 | ||
シスタチンC | 腎臓の排泄機能を調べる検査で、クレアチニンほど筋肉量や性別の影響を受けません。 | ||
尿酸 | 尿酸の生成と排泄のバランスが崩れることで、血液中に尿酸が増加すると、痛風・腎障害・尿路結石の原因となります。 | 高尿酸血症、痛風 | |
泌尿器系の検査 |
尿蛋白 | 中に排出される蛋白の量を調べ、腎臓などの異常を調べます。 | ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など |
尿潜血 | 尿中に排出される血液、ヘモグロビンの量を調べ、腎臓や泌尿器系に異常がないかを調べます。 | 腎盂腎炎、膀胱炎、結石、尿路系腫瘍など | |
尿沈渣 (赤血球・白血球・上皮細胞・細菌・その他) |
尿を遠心分離機にかけて沈んだ固形成分を観察し、腎臓などの異常を詳しく調べます。 | 慢性糸球体腎炎、尿路結石、感染症など | |
肝機能・胆嚢・膵臓の検査 |
総蛋白 | 血清中のタンパク質の総量で、肝機能や腎機能の異常の有無、身体の栄養状態を示します。 | 肝臓の障害、脱水、ネフローゼ症候群など |
アルブミン | 肝臓障害の有無や栄養状態を調べる検査です。特に高齢者では栄養状態の指標となります。 | 栄養障害、肝硬変、ネフローゼ症候群など | |
AST(GOT) | ASTは肝細胞、心筋、骨格筋など全身の臓器に、ALTは肝臓にのみ含まれる酵素です。主に肝機能の障害の有無についての検査になりますが、AST は心筋梗塞などでも上昇します。 | 肝障害、心筋梗塞など | |
ALT(GPT) | |||
LDH | 体内で糖がエネルギーに変わるときに働く酵素で、体のあらゆる組織の細胞に含まれています。 | ||
ALP | 肝臓に含まれる酵素で、肝臓や胆道に通過障害があると高値となります。また、骨にも含まれ、骨の障害でも高値となります。 | 胆道閉塞、胆石など | |
γ-GT | 肝臓の解毒作用に関係する酵素で、過度の飲酒によるアルコール性肝障害や胆道系の障害で高値となります。 | アルコール性肝障害など | |
総ビリルビン/ 直接ビリルビン |
ビリルビンは黄疸の原因となり、肝臓や胆道に異常があると高値になります。 | 肝炎、閉塞性黄疸など | |
ChE | 肝臓で作られる酵素で、肝臓の蛋白合成能の指標となります。 | 脂肪肝、糖尿病、肝硬変、低栄養など | |
血清アミラーゼ | 膵臓に異常があると異常値となりますが、唾液腺の炎症などでも値が変動します。 | 急性・慢性膵炎、腎不全など | |
HBs抗原/抗体 | B型肝炎ウィルスに感染しているかどうかの検査です。 | B型肝炎 | |
HCV抗体 | C型肝炎ウィルスに感染しているかどうかの検査です。 | C型肝炎 | |
電解質の検査 |
ナトリウム | 電解質は水分調整や神経の伝達、筋肉の収縮、血液の凝固など多様な役割を果たしています。電解質の濃度を測定することで、さまざまな疾患を発見することができます。 | |
カリウム | |||
クロール | |||
カルシウム | |||
無機リン | |||
脂質代謝の検査 |
総コレステロール | 血液中に含まれるコレステロールの量を測定しています。 増え過ぎると、動脈硬化の原因となります。 |
脂質異常症 |
中性脂肪 | 血液中に含まれる中性脂肪の量を測定しています。肥満や脂肪肝、動脈硬化の原因となります。 | ||
HDLコレステロール | 善玉コレステロールとも呼ばれます。血管壁に付着した余分なコレステロールを回収する働きがあります。 | ||
LDLコレステロール | 悪玉のコレステロールとも呼ばれ、増えすぎると血管壁にたまり、動脈硬化を進行させます。 | ||
nonHDL-C | |||
循環器の検査 |
血圧 | 「最大(収縮期)血圧」は心臓から血液が送り出されるときの圧、「最小(拡張期)血圧」は心臓に血液が戻るときの圧を言います。高い血圧は心臓や血管にダメージを与えます。 | 高血圧 |
心電図 | 不整脈、高血圧性の変化などの異常を調べます。 | ||
肺機能検査 | 息を吸ったり吐いたりすることで、吐く力、酸素を取り込む能力を調べます。 | COPD、喘息など | |
免疫系の検査 |
RA | リウマチ疾患の代表的な検査です。ただし、リウマチにかかっていなくても、陽性となることがあります(偽陽性)。 | 膠原病、関節リウマチなど |
CRP | 炎症や疾患で身体の組織が壊れたときに血中に増えます。 | 感染症、膠原病など | |
RPR/TPHA | 梅毒感染の有無を調べます。 | 梅毒など | |
骨粗鬆症の検査 |
骨密度 | 当クリニックでは超音波を使って、骨量を調べています。かかとで検査を行います。 | 骨粗鬆症など |
TRACP-5b | 骨吸収マーカーで、骨を壊す破骨細胞の働きを調べています。 | ||
total PINP | 骨形成マーカーで、骨を作る骨芽細胞の働きを調べています。 | ||
ucOC | 骨に含まれるコラーゲンや、たんぱく質の強さを調べています。 |
腫瘍マーカー |
消化器系がん |
乳がん |
子宮・卵巣がん |
肺がん |
前立腺がん |
身体の中に腫瘍ができると、健康なときには見られない特殊なタンパク質やホルモンなどが血液中に増えることがあります。その特殊な物質を、血液検査で測定して調べるがん検査の1つです。 ただし、がんがなくても高値となることがあり(偽陽性)、単独で確定診断をつけることはできません。 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
CEA | ● | ● | |||||
CA19-9 | ● | ||||||
CA15-3 | ● | ||||||
BCA225 | ● | ||||||
SCC | ● | ● | |||||
CA125 | ● | ||||||
SLX | ● | ||||||
NSE | ● | ||||||
PSA | ● |
甲状腺の検査 |
TSH /FT3/FT4 | 甲状腺で作られる甲状腺ホルモンの量と、その分泌をコントロールする脳下垂体のホルモンの量を調べる検査です。 | 甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症など | |
---|---|---|---|---|
ピロリ菌抗体 | 胃・十二指腸潰瘍や胃がん、慢性胃炎との関連が指摘されているヘリコバクターピロリ菌の検査です。血液中の抗体を調べます。 | 上部消化管潰瘍、胃がんなど | ||
呼吸器の検査 |
胸部X線検査 | 肺野・心陰影 |
心肺の疾患の画像診断です。 レントゲン撮影で肺がんや心血管系の異常などを調べます。 |
肺がん、肺炎、肺結核、心臓肥大など |
喀痰 | 喀痰の細胞の変化(異型性の有無)を観察して、悪性疾患(がん)を調べる検査です。 | |||
消化器の検査 |
上部消化管 X線造影検査 |
食道・胃・十二指腸 |
食道、胃、十二指腸に隆起や陥凹がないかを調べます。バリウムを飲んで行う検査です。 | 胃・十二指腸潰瘍、がん、ポリープなど |
上部消化管 内視鏡検査 |
口や鼻から内視鏡(胃カメラ)を入れ、上部消化管を直接観察する検査です。 | |||
便潜血 | 主に下部消化管からの出血の有無を調べます。大腸がんの早期発見に有効な検査です。 | 大腸がん、大腸ポリープ、痔など | ||
直腸診 | 肛門周囲、直腸、前立腺の異常を触診します。 | 直腸がん、前立腺肥大など | ||
腹部超音波 (腹部エコー) |
超音波診断装置にて、胆のう、肝臓、腎臓、膵臓、脾臓、腹部大動脈などを調べます。 | |||
頸部超音波 (頸動脈エコー) |
首の動脈(頸動脈)に超音波をあてて、動脈硬化の程度を判定するための検査です。 | |||
乳房の検査 |
視触診 | 乳房の形態を確認し、乳房やわきの下のしこりやリンパ節の腫れなどを触診します。 | 乳がん、乳腺症など | |
X線 (マンモグラフィ) |
乳房を押し挟むように平らにし、X線で撮影します。 乳がんや、石灰化の発見に優れています。 |
|||
超音波 (乳房エコー) |
超音波診断装置で乳房内の異常を調べます。しこりを作るタイプの乳がんの発見に優れています。 | |||
婦人科の検査 |
診察 | 子宮筋腫などの子宮の異常、卵巣腫瘍などの付属器の異常の有無を調べます。 | 子宮筋腫、子宮頸がんなど | |
細胞診 | 子宮頸部の細胞の変化(異型性の有無)を調べる検査です。 *当クリニックでは、子宮がんの検査は子宮頸がんだけを対象にしています。40歳以上で不正出血などの異常がある方は、病院の婦人科で子宮体がん検査を受けてください。 | |||
HPV | 子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)に感染しているかどうかを調べます。 | |||
診察 |
身体所見 | 内科診察にて頸部、胸部、腹部の視診、聴診、触診をおこないます。 | ||
CT |
胸部CT検査 | 体の周囲からX線を照射し、体をスライスした断面画像を撮影します。 | 肺がん、COPDなど |
- 身体測定
-
-
BMI
身長と体重から算出される肥満度を表す指標です。日本では25以上を肥満、18.5未満を低体重としています。
腹囲
腹囲はおへその高さでの腹部周囲を計測し、内臓脂肪の蓄積度を判断します。
異常値で疑われる病気は?
肥満、メタボリックシンドローム
-
- 眼の検査
-
-
視力
機械による視力検査です。裸眼視力、または眼鏡・コンタクトレンズ使用の矯正視力を測定します。
異常値で疑われる病気は?
近視、乱視など
-
眼圧
眼球内圧の異常の有無を調べます。眼圧が高値を示す疾患に緑内障があります。低値の場合は、網膜剥離や外傷があることが疑われます。
異常値で疑われる病気は?
緑内障、高眼圧症、網膜剥離など
-
眼底
黒目の奥にある網膜の血管を調べます。脳の血管と非常によく似た変化を示し、体の中で唯一、直接血管が見えるところです。
異常値で疑われる病気は?
黄斑変性、動脈硬化、糖尿病網膜症など
-
- 耳の検査
-
-
聴力
聴力低下の有無を調べます。低周波(1000Hz)と高周波(4000Hz)の両方が聞こえるか検査をします。
異常値で疑われる病気は?
老人性難聴、中耳炎、先天性難聴、騒音性難聴など
-
- 血液一般の検査
-
-
白血球
体内に侵入したウィルスや細菌などの病原体を攻撃する細胞で、炎症が起こると増加します。骨髄の働きが低下している時は、減少します。
異常値で疑われる病気は?
細菌感染、外傷、がん、白血病など
-
赤血球/ヘモグロビン/ヘマトクリット/ MCV/MCH/MCHC
赤血球は血液の成分の1つで、そのなかに含まれるヘモグロビンは、血液を通して、酸素を肺から全身の組織に運んでいます。
ヘモグロビンの数値が低くなると、貧血という状態になります。
貧血にはさまざまな原因がありますが、これらの検査項目で貧血の種類を推定することができます。異常値で疑われる病気は?
貧血、多血症など
-
血小板数
血小板は出血を止めるための重要な働きをします。この値が減少すると出血を起こしやすくなり、増加すると血液の粘稠が増します。
異常値で疑われる病気は?
血小板減少性紫斑症、再生不良性貧血、がん、白血病など
-
血液像
(好中球・好酸球・好塩基球・単球・リンパ球)体をウィルスや細菌から守る白血球を5つに分類し、その比を調べる検査です。その割合の違いによって、異常の診断をおこないます。
-
異常血液像
(異型リンパ球・骨髄芽球・前骨髄球・骨髄球・後骨髄球・赤芽球)健常な方の血液では見られないような白血球が見られた場合に報告されます。
-
血清鉄
血清中に含まれる鉄分を測定し、鉄欠乏による貧血をチェックします。
異常値で疑われる病気は?
鉄欠乏性貧血など
-
- 糖代謝の検査
-
-
血糖
尿糖
血液中や尿中の糖の量を調べ、糖尿病の診断を行います。測定値は直前の飲食の影響を受けてしまうため、注意が必要です。
HbA1c(NGSP)
過去1~2ヵ月の血糖レベルを反映しています。血糖、尿糖と違い、直前の食事の影響を受けません。
異常値で疑われる病気は?
糖尿病など
-
- 腎機能・痛風の検査
-
-
尿素窒素
腎臓の排泄機能を調べていますが、尿素は蛋白質が分解されて作られるため、蛋白の摂取量や分解量(異化代謝といいます)に左右されます。
クレアチニン
腎臓の排泄機能を調べていますが、クレアチニンは筋肉から産生されるため、筋肉量によって値は若干左右されます。
eGFR
クレアチニンの値に年齢、性別を加味し、算出します。低値は腎機能が弱ってきているサインです。
異常値で疑われる病気は?
腎不全、慢性腎臓病(CKD)など
-
シスタチンC
腎臓の排泄機能を調べる検査で、クレアチニンほど筋肉量や性別の影響を受けません。
-
尿酸
尿酸の生成と排泄のバランスが崩れることで、血液中に尿酸が増加すると、痛風・腎障害・尿路結石の原因となります。
異常値で疑われる病気は?
高尿酸血症、痛風
-
- 泌尿器系の検査
-
-
尿蛋白
中に排出される蛋白の量を調べ、腎臓などの異常を調べます。
異常値で疑われる病気は?
ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など
-
尿潜血
尿中に排出される血液、ヘモグロビンの量を調べ、腎臓や泌尿器系に異常がないかを調べます。
異常値で疑われる病気は?
腎盂腎炎、膀胱炎、結石、尿路系腫瘍など
-
尿沈渣
(赤血球・白血球・上皮細胞・細菌・その他)尿を遠心分離機にかけて沈んだ固形成分を観察し、腎臓などの異常を詳しく調べます。
異常値で疑われる病気は?
慢性糸球体腎炎、尿路結石、感染症など
-
- 肝機能・胆嚢・膵臓の検査
-
-
総蛋白
血清中のタンパク質の総量で、肝機能や腎機能の異常の有無、身体の栄養状態を示します。
異常値で疑われる病気は?
肝臓の障害、脱水、ネフローゼ症候群など
-
アルブミン
肝臓障害の有無や栄養状態を調べる検査です。特に高齢者では栄養状態の指標となります。
異常値で疑われる病気は?
栄養障害、肝硬変、ネフローゼ症候群など
-
AST(GOT)
ALT(GPT)
ASTは肝細胞、心筋、骨格筋など全身の臓器に、ALTは肝臓にのみ含まれる酵素です。主に肝機能の障害の有無についての検査になりますが、AST は心筋梗塞などでも上昇します。
LDH
体内で糖がエネルギーに変わるときに働く酵素で、体のあらゆる組織の細胞に含まれています。
異常値で疑われる病気は?
肝障害、心筋梗塞など
-
ALP
肝臓に含まれる酵素で、肝臓や胆道に通過障害があると高値となります。また、骨にも含まれ、骨の障害でも高値となります。
異常値で疑われる病気は?
胆道閉塞、胆石など
-
γ-GT
肝臓の解毒作用に関係する酵素で、過度の飲酒によるアルコール性肝障害や胆道系の障害で高値となります。
異常値で疑われる病気は?
アルコール性肝障害など
-
総ビリルビン/直接ビリルビン
ビリルビンは黄疸の原因となり、肝臓や胆道に異常があると高値になります。
異常値で疑われる病気は?
肝炎、閉塞性黄疸など
-
ChE
肝臓で作られる酵素で、肝臓の蛋白合成能の指標となります。
異常値で疑われる病気は?
脂肪肝、糖尿病、肝硬変、低栄養など
-
血清アミラーゼ
膵臓に異常があると異常値となりますが、唾液腺の炎症などでも値が変動します。
異常値で疑われる病気は?
急性・慢性膵炎、腎不全など
-
HBs抗原/抗体
B型肝炎ウィルスに感染しているかどうかの検査です。
異常値で疑われる病気は?
B型肝炎
-
HCV抗体
C型肝炎ウィルスに感染しているかどうかの検査です。
異常値で疑われる病気は?
C型肝炎
-
- 電解質の検査
-
-
ナトリウム
カリウム
クロール
カルシウム
無機リン
電解質は水分調整や神経の伝達、筋肉の収縮、血液の凝固など多様な役割を果たしています。電解質の濃度を測定することで、さまざまな疾患を発見することができます。
-
- 脂質代謝の検査
-
-
総コレステロール
血液中に含まれるコレステロールの量を測定しています。
増え過ぎると、動脈硬化の原因となります。中性脂肪
血液中に含まれる中性脂肪の量を測定しています。肥満や脂肪肝、動脈硬化の原因となります。
HDLコレステロール
善玉コレステロールとも呼ばれます。血管壁に付着した余分なコレステロールを回収する働きがあります。
LDLコレステロール
nonHDL-C
悪玉のコレステロールとも呼ばれ、増えすぎると血管壁にたまり、動脈硬化を進行させます。
異常値で疑われる病気は?
-
- 循環器の検査
-
-
血圧
「最大(収縮期)血圧」は心臓から血液が送り出されるときの圧、「最小(拡張期)血圧」は心臓に血液が戻るときの圧を言います。高い血圧は心臓や血管にダメージを与えます。
異常値で疑われる病気は?
-
心電図
不整脈、高血圧性の変化などの異常を調べます。
-
- 肺機能検査
-
-
息を吸ったり吐いたりすることで、吐く力、酸素を取り込む能力を調べます。
異常値で疑われる病気は?
COPD、喘息など
-
- 免疫系の検査
-
-
RA
リウマチ疾患の代表的な検査です。ただし、リウマチにかかっていなくても、陽性となることがあります(偽陽性)。
異常値で疑われる病気は?
膠原病、関節リウマチなど
-
CRP
炎症や疾患で身体の組織が壊れたときに血中に増えます。
異常値で疑われる病気は?
感染症、膠原病など
-
RPR/TPHA
梅毒感染の有無を調べます。
異常値で疑われる病気は?
梅毒など
-
- 骨粗鬆症の検査
-
-
骨密度
当クリニックでは超音波を使って、骨量を調べています。かかとで検査を行います。
TRACP-5b
骨吸収マーカーで、骨を壊す破骨細胞の働きを調べています。
total PINP
骨形成マーカーで、骨を作る骨芽細胞の働きを調べています。
ucOC
骨に含まれるコラーゲンや、たんぱく質の強さを調べています。
異常値で疑われる病気は?
-
- 腫瘍マーカー
-
-
身体の中に腫瘍ができると、健康なときには見られない特殊なタンパク質やホルモンなどが血液中に増えることがあります。その特殊な物質を、血液検査で測定して調べるがん検査の1つです。 ただし、がんがなくても高値となることがあり(偽陽性)、単独で確定診断をつけることはできません。
CEA
対象となるがん
消化器系がん/子宮・卵巣がん
CA19-9
対象となるがん
消化器系がん
CA15-3
対象となるがん
乳がん
BCA225
対象となるがん
乳がん
SCC
対象となるがん
子宮・卵巣がん/肺がん
CA125
対象となるがん
子宮・卵巣がん
SLX
対象となるがん
肺がん
NSE
対象となるがん
肺がん
PSA
対象となるがん
前立腺がん
-
- 甲状腺の検査
-
-
TSH /FT3/FT4
甲状腺で作られる甲状腺ホルモンの量と、その分泌をコントロールする脳下垂体のホルモンの量を調べる検査です。
異常値で疑われる病気は?
甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症など
-
- ピロリ菌抗体
-
-
胃・十二指腸潰瘍や胃がん、慢性胃炎との関連が指摘されているヘリコバクターピロリ菌の検査です。血液中の抗体を調べます。
異常値で疑われる病気は?
上部消化管潰瘍、胃がんなど
-
- 呼吸器の検査
-
-
胸部X線検査
肺野・心陰影
心肺の疾患の画像診断です。
レントゲン撮影で肺がんや心血管系の異常などを調べます。喀痰
喀痰の細胞の変化(異型性の有無)を観察して、悪性疾患(がん)を調べる検査です。
異常値で疑われる病気は?
肺がん、肺炎、肺結核、心臓肥大など
-
- 消化器の検査
-
-
上部消化管X線造影検査
食道・胃・十二指腸
食道、胃、十二指腸に隆起や陥凹がないかを調べます。バリウムを飲んで行う検査です。
上部消化管内視鏡検査
食道・胃・十二指腸
口や鼻から内視鏡(胃カメラ)を入れ、上部消化管を直接観察する検査です。
異常値で疑われる病気は?
胃・十二指腸潰瘍、がん、ポリープなど
-
便潜血
主に下部消化管からの出血の有無を調べます。大腸がんの早期発見に有効な検査です。
異常値で疑われる病気は?
大腸がん、大腸ポリープ、痔など
-
直腸診
肛門周囲、直腸、前立腺の異常を触診します。
異常値で疑われる病気は?
直腸がん、前立腺肥大など
-
- 腹部超音波(腹部エコー)
-
-
超音波診断装置にて、胆のう、肝臓、腎臓、膵臓、脾臓、腹部大動脈などを調べます。
-
- 頸部超音波(頸動脈エコー)
-
-
首の動脈(頸動脈)に超音波をあてて、動脈硬化の程度を判定するための検査です。
-
- 乳房の検査
-
-
視触診
乳房の形態を確認し、乳房やわきの下のしこりやリンパ節の腫れなどを触診します。
X線
(マンモグラフィ)乳房を押し挟むように平らにし、X線で撮影します。
乳がんや、石灰化の発見に優れています。超音波
(乳房エコー)超音波診断装置で乳房内の異常を調べます。しこりを作るタイプの乳がんの発見に優れています。
異常値で疑われる病気は?
乳がん、乳腺症など
-
- 婦人科の検査
-
-
診察
子宮筋腫などの子宮の異常、卵巣腫瘍などの付属器の異常の有無を調べます。
細胞診
子宮頸部の細胞の変化(異型性の有無)を調べる検査です。 *当クリニックでは、子宮がんの検査は子宮頸がんだけを対象にしています。40歳以上で不正出血などの異常がある方は、病院の婦人科で子宮体がん検査を受けてください。
HPV
子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)に感染しているかどうかを調べます。
異常値で疑われる病気は?
子宮筋腫、子宮頸がんなど
-
- 診察
-
-
身体所見
内科診察にて頸部、胸部、腹部の視診、聴診、触診をおこないます。
-
- CT
-
-
胸部CT検査
体の周囲からX線を照射し、体をスライスした断面画像を撮影します。
異常値で疑われる病気は?
肺がん、COPDなど
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異常値で疑われる病気について
異常値で疑われる病気について、詳しい情報はPDFでご覧いただけます。